非破壊検査の日日検査株式会社 業務内容

非破壊検査業務

 非破壊検査とは機器、構造物の品質管理の手段として試験対象物を傷つけたり分離したり、あるいは破壊すること無くきずや欠陥の有無、その状態、内部構造などを知るために行う検査全体を言い、広い意味では目視検査なども含まれる。
弊社では主に、下記に掲げる業務を非破壊検査業務としている。

放射線透過検査
特徴: X試験体に照射された放射線は透過しながら物体との相互作用により、吸収や散乱を受け次第に減弱する。
一般的に溶接部や鋳鋼品のきずや欠陥等は金属部に比べ放射線が透過しやすく、フィルムがその部分で強く感光し、黒い像として検出される。また、密閉された容器などの内部にある部品を透過し、その状態を観察することもできる。

特徴: 主に金属材料(鋼の溶接部や鋳鋼品など)のきずや欠陥検出に適用され、古くからJISに規格が制定されている。
放射線の進行方向に奥行きのあるきずは検出し易い。密封された容器内の部品などは断面の像としてフイルムに撮影される。
放射線のエネルギーによって検査できる厚さの範囲があり、X線は比較的薄い厚さに適用され、40mmを超えるような厚さではγ線やライナックなどが使用される。
X線作業主任者などの資格者による放射線管理が必要である。

東京事業所  

放射線設備管理室
川崎事業所  
浸透探傷検査
概要: 表面に開口しているきずや欠陥を容易に目視できるようにするために、毛管現象及び知覚現象を利用し、より拡大した像の指示模様として検出する方法である。

特徴: 金属でも非金属でも適用できるが、木材などの多孔質な材料は適用できない。表面が開口しており、浸透液が染み込むことができる、きずや欠陥の検出が可能である。一回の操作であらゆる方向のきずや欠陥を検出できる。指示模様はきずの幅が実際より広く表れる場合が多く、深さを求めることは困難である。

種類: 下記の処理方法を組み合わせた各種の方法があるが、溶剤除去性染色浸透液と速乾式現像剤による方法が最も一般的である。

  浸透剤の色 染色(赤) 蛍光
  除去処理の種類 溶剤除去性 水洗性 後乳化性(乳化剤+水)
  現像処理の適用方法 湿式 乾式 速乾式 無現像法

磁粉探傷検査
概要: 強磁性体材料の磁気がきずによって遮られる時に発生する漏洩磁束に、磁粉(粒状のフェライトに着色したもの)が吸着される性質を用いて、主に鉄鋼材料のきずや欠陥(ワレなど)を検出する方法である。

特徴: 溶接部、鍛造材などの表面または、浅い内部に生じたきずを感度良く検出できる。
強磁性体でないもの(オーステナイトステンレスなど)には適用できない。
浸透探傷検査に比較するとワレなどの線状のきずを検出しやすい。
磁気の方向に直交したきずが検出できる。(原則として直交する2方向から探傷する必要がある。)

種類: 極 間 法
最も一般的な方法で鉄心にコイルを巻いた磁極を試験体にあてて磁気を通し、きずを検出する方法で圧力容器の溶接部に湿式蛍光磁粉と組み合わせて用いられることが多い。
プロッド法 試験体に電極をあて直接電流を流して磁気を発生させる方法で、乾式磁粉を用いることにより極間法に比較して表層内部にあるきずの検出も可能である。大型の鋳鋼品などに用いられる。
そ の 他 試験体の形状に応じてコイル法、電流貫通法、軸通電法などの方法がある。
超音波探傷検査
概要: 固体に超音波を伝搬させ主にその反射エコーによりきずを検出する方法である。

特徴: 溶接部、鍛造品などの内部きずの検出に適用される。
超音波の進行方向に垂直な面状きずが検出しやすい一方、球状きずの検出は不得意である。
粗粒材(オーステナイト系鋼の溶接部、鋳造品など)は適用困難である。

種類: 垂直探傷法
試験体の表面から垂直に縦波超音波を伝搬させる方法である。探傷面の反対側の底面エコーを基準にして感度を設定する底面エコー方式、人工きずを基準に感度を設定する試験片方式などがある。
  斜角探傷法 試験体の表面に対して斜めに主に横波超音波を伝搬させる方法である。感度設定は試験片方式が用いられる。

超音波探傷検査作業中の様子
鍛鋼品の垂直探傷試験
トップへ